絵本『小さなピスケのはじめての旅』は、ジブリのアニメーター、二木真希子さんがお話です。
私、絵本はほとんど読まないのですが、読んだらいっぺんで好きになってしまいました。
『小さなピスケのはじめての旅』あらすじ
ねずみに似たジュムというの女の子・ピスケは親元を離れ、自分の家を探す旅に出ます。
「木や川に、いいよっていってもらったら、そこに住みなさい」
お父さんからこう言われ、ピスケは旅の途中で気に入った場所を見つけると、住んでもいいか聞いてみます。
けれども、居心地のいい場所みつけても街は定員オーバー。岩穴は風が強くて住むことができません。
やがて、川のそばに快適住まいをみつけたものの、お父さんから言われた言葉を忘れてしまい…
自分の居場所をさがす旅
子どもが独立して自分の居場所を探す物語は、ジブリの「魔女の宅急便」を思い出します。
「魔女の宅急便」では、すぐに住まいと仕事がみつかり、冒険が始まりました。でも、『小さなピスケのはじめてのたび』では、住まいを見つけるまでが冒険となっています。
そして、「住む場所を決めるとき、きちんと自然に許可を住まないと、しっぺ返しをくらう。」
といった、きちんと約束を守る大切さを子供達に教えてくれています。
ピスケはそんな失敗を繰り返しながら「自分の居場所」を探し出していきます。
言葉にできないけれど、なにかすごいもの
『小さなピスケのはじめての旅』を見たとき、その圧倒的な自然描写に驚き、ました。
それは、小さな頃に「アルプスの少女ハイジ」見た時と同じような感覚なんです。ハイジの、他のアニメとは明らかに違う描写は、子供心にも感動したのを覚えています。
言葉にはうまくできないのだけど「なんかすごい」と。
『小さなピスケのはじめての旅』でもその「なんかすごい」を感じました。
木々や草花が迫ってくるような詳細な描写や、居心地のよい部屋の中。美味しそうな木の実。
この絵本を読んだ子どもたちにも「言葉にできないけれど、なにかすごいもの」を感じ取ってほしいです。
二木真希子さんは他にも『世界の真ん中の木』も描いてらっしゃいます。大きな木の中に世界がある話です。