小説感想

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歴史・時代小説

『まいまいつぶろ』村木嵐

『まいまいつぶろ』は徳川幕府九代将軍・家重とその「口」となった大奥忠光。二人の絆と幕府側の思惑を描いた時代小説。 第170回直木賞候補作品。 徳川家重という人物 『まいまいつぶろ』の家重は、優秀な頭脳を持ちながらもひどいの吃音ために人と話す...
人間ドラマ

乙女の本棚『葉桜と魔笛』太宰治・紗久楽さわ

文豪の名作と現代のイラストレーターがコラボした『乙女の本棚シリーズ』、今回は太宰治の『葉桜と魔笛』です。 姉妹愛と当時の切ない恋愛事情、少し不思議な出来事が葉桜の思い出とともに語られます。紗久楽さわさんの描写が物語の世界をより深く、美しく伝...
ファンタジー

乙女の本棚『猫町』萩原朔太郎

文豪の作品と現代のイラストレーターがコラボした乙女の本棚シリーズ。詩人萩原朔太郎とイラストレーターしきみさんによる『猫町』は、幻想的な風景が広がるお話です。 『猫町』とは 三半規管に疾患のある(つまり、よく迷子になる)主人公が、散歩の途中迷...
ミステリ・ホラー

『人形館の殺人』綾辻行人

綾辻行人の館シリーズ第4弾。『人形館の殺人』は、京都の古い邸宅で起こる殺人事件を描いたミステリで、人形(マネキン)が作品のモチーフになっています。 シリーズの中でも異色として語られることの多い作品です。 『人形館の殺人』あらすじ 父親が遺し...
ミステリ・ホラー

『十角館の殺人』 綾辻行人

「十角館の殺人」面白かった!久々に夜更かししても読み続けたい本に出会いました。作者・綾辻行人氏のデビュー作にして最高傑作との呼び声が高い傑作ミステリです。 ミステリ小説のネタバレ感想は無粋だと思うので、概略だけ。 『十角館の殺人』あらすじ ...
青春

『GO』金城一紀

金城一紀さんの『GO』は在日コリアンの少年・杉原の暴力と恋、葛藤の青春を描いた小説。20年ぶりに再読しても色褪せない物語の力に惹きつけられました。 2000年直木賞受賞作。 『GO』あらすじ 「広い世界を見るんだ。」在日コリアンの少年、杉原...
アート・ものづくり

『板上に咲く』原田マハ

情熱の版画家・棟方志功の妻もまた、情熱の人でした。原田マハさんの『板上に咲く』は、彼を支えた妻・チヤの目線から見た棟方志功とその作品の物語です。 妻から見た棟方志功 物語はチヤさんが棟方志功と出会ってから添い遂げるまで、夫婦の人生の節目とな...
人間ドラマ

『三人屋』原田 ひ香

原田ひ香さんの『三人屋』は三姉妹が朝、昼、晩でそれぞれ違う店をいとなむ物語。 読む前は商店街の人情や姉妹愛といった、癒し系の物語なのかと思っていました。でも、中身は意外にも向田邦子風。 つまり、多少ドロドロしています。 原田ひ香さんの小説は...
人間ドラマ

『おっぱいマンション改修争議』原田ひ香

「おっぱいマンション」のネーミングが絶妙です。個性的な建物ってわかりやすい(そして下品な)あだ名がつけられますよね。 アサヒビール本社隣のう●こビルとか…。 この物語は「おっぱいマンション」という建築物が舞台ですが、読みどころはマンションに...
人間ドラマ

『ミッドナイト・バス』伊吹 有喜

新潟を舞台に、家族の再生とバスの乗客たちの人生の一コマが綴られる『ミッドナイト・バス』。 やっぱり、伊吹有喜さんの書く物語はいいなあ。 普通の人たちの悲喜こもごもを、やさしい視点で描き出しています。どこにでもありそうだけど、気がつくと引き込...
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