睦まじい夫婦の秘密は…『花菱夫妻の退魔帖二』白川紺子

香炉 ミステリ・ホラー
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花菱夫妻の退魔帖二』では、鈴子や孝冬の家族の謎が深まったり、謎の宗教団体が絡んできたりと、気がかりなことばかり。

でも、花菱夫妻当人たちはとても睦まじいのが微笑ましい。孝冬さんの愛が少し重たそうですが…。

『花菱夫妻の退魔帖二』あらすじ

怨霊「明石の君」に幽霊を喰わせるという因縁を持つ花菱家。

霊が見える鈴子は「明石の君」に選ばれて花菱家に嫁いだが、しだいに「明石の君」を祓いたいと考えるように…。

一方、花菱家には事を公にしたくない華族たちから時おり、お祓いの依頼が舞い込むのだった。

微笑ましいご夫婦

二巻では、孝冬さんの鈴子さんへの愛情が暴走しています。

多幡子爵の息子に対して嫉妬心から失礼な態度を取ってみたり、心配がから回って鈴子さん内緒でお祓いに行っちゃったり。

しかし、後で鈴子にしっかりバレてしまっているのですが…。

複雑に織り込まれる謎

『花菱夫妻の退魔帖』には、各話ごとに様々なタイプの幽霊がでてきます。明石の君は恨みを持つ霊を好んで食しますが、理由は謎です。

そしてお祓いを通して孝冬と鈴子の家族に関する謎が織り込まれていきます。一つを解くと、また一つ謎が現れるので、今後の展開が本当に楽しみ。

また、燈火教といわれる謎の宗教団体が気になるところ。彼らはじわじわと孝冬と鈴子の周囲に関わってくるのが不気味です。

燈火教はお祓いを頼んできた多幡が務める鴻心霊学会と関わりがあるし、最後に出てきた老婦人もなんだか怪しい…。

『花菱夫妻の退魔帖』の感想はこちら

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