深海のパイロットは、宇宙パイロットよりも貴少な存在です。しかし、宇宙よりも注目が集まらないので知る人ぞ知るフロンティアなのです。
『深海のパイロット』は、有川浩先生の小説「海の底」で、参考文献として巻末に挙げられていた本です。
通常、こういった専門書は、専門用語だらけでおもしろくないものです。でも、この本では、専門用語よりもわかりやすいことばで書かれています。
そのため、私のような一般人にも読みやすい内容でした。
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文中には、深海探査船で録音されたパイロットや研究員達のナマの声がそのまま掲載されている箇所があります。特に、ブラックスモーカー(高温の水と硫化物の噴出口)を発見時、その興奮の様子が伝わってきます。
![深海に生息する、ダイオウグソクムシ](https://hizuki-writing.com/wp-content/uploads/2023/01/DSC00428-1024x768.jpg)
私が印象に残ったのは、深海にまでビニール袋や空き缶などが発見されている事実です。人間の影響が深海にも及び始めているんですね。
そんな深海ゴミの中でも、興味深かったエピソードがあります。深海6,000メートルにあったのはなんとマネキンの首。それもどうやら「かつて、南極に持っていった」タイプのモノらしいのです…。
光のささない深海に漂うマネキンの首。発見した時は、パイロットたちもさぞかしびっくりしたでしょうね。
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