『後宮の烏』から数十年後の霄国を舞台にした『鳥衣の華』。巫術師の少女・月季とその許嫁である零陵が、島に現れた幽鬼の謎に迫ります。
待ち望んでいた『後宮の烏』のサイドストーリーです。
『鳥衣の華』あらすじ
国家の危機と神々の闘いが集結し、数十年が経過した霄国。一時は衰退した巫術師の家も復活していた。巫術師の名家・封家の嫡男である零陵は文武に優れているが巫術の才能に乏しい。
そのため封家は才能溢れた菫月季を許嫁に決めた。月季は年若い少女でありながら高位の巫術師として活躍しており、その傍らにはいつも燕の「鳥衣」が寄り添っている。
月季に複雑な思いを抱く零陵と、そんな零陵を慕うが口には出せない月季。
ある時、幽鬼を払うため二人は楊柳島という島へ向かう。そこでは島を支配する鼓方家の一族が連続して死亡する事件が起きていた。そして死んだ者は幽鬼となり、他の親戚のもとへ現れる。
『鳥衣の華』のヒロイン・月季
新たなヒロイン月季は、高位の巫術師。しかしその生い立ちは不遇で、幼少期は継母にいじめを受けてきたのです。継母の死は自分の「内なるもの」が原因ではないかと常に恐れています。
零陵のことは自分を救ってくれる存在だと思っています。けれど零陵が彼女にコンプレックスを抱いているし、月季もそれをわかっているから、二人は微妙な関係性を保っています。
今後、月季の過去や秘めているものが明らかになるのでしょうか。早く続編が読みたいです。
『後宮の烏』その後の世界(ネタバレ)
どうやら、『後宮の烏』のエピソード後、数十年が経過しています。
- 月季の祖父は寿雪とも交流があった冬官・千里
- 三代目皇帝(高峻)は退位し、今上帝はその息子
- 祀典使と冬官は少数民族出身。成長した阿兪拉(あゆら)と衣斯哈(いしは)
この頃には寿雪は海商になり、高峻は隠居していて、たまに会っては碁を楽しんでいる頃ですね。
『後宮の烏』に関わりのある人物も登場しているので今後、他の人物たちも登場するのか楽しみです。