2025年にはミュージカルが上演され、2026年に新刊発売(予定)、そして。2026年4月からはアニメ『十二国記』が再放送されます。
『十二国記アニメ脚本集』は、2002年から放送されたアニメの脚本と注釈を掲載したもの。
注釈には原作者の小野不由美主上がアニメ用に作った設定もあって貴重な資料となっています。
アニメ『十二国記』とは
『月の影 影の海』から、『風の万里 黎明の空』までをベースにアニメ制作会社ぴえろ(当時はスタジオぴえろ)が制作。『魔性の子』の要素も少し。
最大の特徴としては、オリジナルキャラがしゃしゃり出…じゃなかった、登場することです。原作、及びミュージカルで十二国記を知った方は驚かれるかもしれません。
昔は、原作つきアニメでオリキャラを出すのが流行っていた時期があったんですよね…。
『月の影 影の海』の特徴
『十二国記アニメ脚本集』1~2が『月の影 影の海』にあたります。展開はほぼ原作の通りですが、なぜか陽子と一緒に二人の男女が巻き込まれます。
- 杉本さん…陽子のクラスメイトで彼女をよく思っていない。自分こそが「選ばれし者」だと考え、いろいろトラブルを起こす。原作では数行登場
- 浅野くん…陽子の幼なじみ。異世界を受け入れられず「これはゲームだ」と思い込む。完全オリキャラ
原作では楽俊が出てくるまで、陽子がほとんど一人なため、状況説明と賑やかしで作られたらしいです。
個人的には、この二人は嫌いですし、安易にオリキャラを登場させた展開も嫌いです。
でも彼らは、異世界で「選ばれなかった者」でもあります。選ばれなかった者は何一つ与えられず絶望する。あるいは都合の良い妄想の中で生きる。
そんな悲惨さを描く辺りは「異世界チート」と真逆の十二国記らしいかもしれません。
原作者も関わった十二国記アニメ
アニメ十二国記では、小野主上も設定上のアイデアを提供したり、イラストを担当された山田章博さんが設定を描かれたりと、携わってくださっています。
そんな設定の裏話が読めるのも、脚本集の魅力です。
- オリジナル妖魔の名前と設定
- 旅芸人の母の名前と演目(神話や時事ネタなど)
- 『月の影影の海』時点の朱衡の官位と設定(秋官長)
アニメは小野主上と綿密なやり取りを行い、原作ではカットされた内容を新たに追加するなどして、物語に奥行きを持たせています。
ただ、ちょっと原作者に頼り過ぎじゃない?という気もしますけれど。
妖魔の種族名とかは、スタッフが山海経を調べて作って、後からで主上にお伺いをたてることもできたのでは…?
阿部智里さんの『烏は主を選ばない』のアニメ化の時もだけど、ぴえろは原作者、挿絵画家、コミカライズ作家に頼りきりな気がします。
山田画伯の美しい線で描かれた設定集とアニメの場面を掲載した公式アニメガイドもぜひ。
