『後宮の烏4』白川紺子

ファンタジー

『後宮の烏』は、これまで後宮の中での出来事でしたが、女神・烏連娘娘にまつわる謎が一部解明され、物語は少しずつ世界を広げていきます。
そして、これまでのように寿雪が高峻や夜明宮の人々と過ごした、気軽なお茶の時間が少なくなりました。

それだけ、事態は深刻になってきたのでしょう。

著:白川紺子, その他:香魚子
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『後宮の烏4』あらすじ

宦官の淡海を新たに加え、夜明宮にも人が増えた。「烏妃は孤独でなければならない」。先代、麗娘のいいつけを破ることになるものの、寿雪は彼らを手放せなくなっていた。

彼らを守るために、時に強引なやり方を押し通そうとする寿雪。

一方で寿雪は鶴妃とその宮女を救ったことで、後宮内に「信徒」が増えていった。その熱狂的な信仰が、寿雪や後宮を巻き込んだ事態に発展していく。

どうなってしまうのか…(ネタバレ)

「どうなってしまうのか」、4巻を読んだ感想はこの一言につきます。
書物を探す幽鬼の事件によって見つかった古文書から、鼈(ごう)の神と烏連娘娘との過去の因縁がわかります。

過去の戦いで女神の半身は海に沈んでいるらしいのです。

けれども、王朝が変わり、巫術師が追放されたため正確な情報が寿雪たちには伝わっていません。

海に沈む半身を探そうにも、初代の烏妃がかけた呪詛によって、寿雪は後宮から出られない。呪詛を破るには術師が必要。けれども手が足りない…。

鶴妃の父は烏妃を危険視して取り除こうとするし、鶴妃はなんと、高峻の子を妊娠。

世継ぎを作るのは皇帝の役目とはいえ、それを寿雪が知ったらどう思うのでしょう。淡海が予言したように「嫉妬を知る」ことになるのでしょうか…。

次の巻を読むのが楽しみです。

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