実は怖い、漢字の話。

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漢字

「臣」は、目を潰され、生贄にされた民。「取」は、討ち取った敵の「耳」を着る様子。

冒頭からおそろしい解釈が続きますが、これは最初の漢字・甲骨文字が伝える漢字本来の姿なのです。

漢文学者・白川静さんの『神様がくれた漢字たち』は、こうした怖さも含めた漢字のなりたちを伝えてくれます。

これまであまり知られなかった漢字の(怖い)話は、お子さんの読書感想文にもおすすめです。

『神さまがくれた漢字たち』白川静

私は、文字を創造したとされる殷の王・武丁の物語を読んでから、太古の漢字・甲骨文字について興味をひかれるようになりました。

そして、漢字学者・白川静さんのことを知り、著作を読んでみたいと思っていたのです。

著:山本史也, 監修:白川静
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けれど、専門書となると大人でも読み解くのが難しいので無理かな…。と諦めていた時に見つけたのがよりみちパン!セシリーズの『神様がくれた漢字たち』でした。

「中学生から大人まで」と銘打ってあるので、漢字の知識がわかりやすく、たのしく解説されています。

古代の漢字は、神と交信をするための特別なものでした。だから、そのなりたちも「神」の存在なくしては存在しえないものなんですね。

今まで学校で習っていた漢字の解釈とはまったく違う漢字のものがたりです。

宮城谷昌光と白川静

そして、この本を読んで思い出したのが、宮城谷昌光さんの小説『沈黙の王』です。文字を創造したとされる殷の王・武丁の冒険物語。

歴史小説とはいえ、冒険譚の形式をとっているので読みやすいし、漢字の創造についても語られています。
作者の宮城谷昌光先生は白川静先生とも交流があったそうです。

著:宮城谷昌光
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