本読みたちの間で話題の文芸誌GOAT。そのAudible版として嶋津輝さんの短編『牛田家とわたし』を視聴。
昭和の時代、友達の家のおやつやご飯て、なんであんなに美味しかったんだろうな。
『牛田家とわたし』
タイトルを見た時、てっきり「主人公が家事代行で牛田家に行き、その家族影響を受ける話」かと思っていたらちょっと違いました。
彼女は家事代行アプリで仕事を請け負うんですが、なぜか「自分が食べたいものを作る」スタイルと、懐かしい味が受けて予約が殺到する人気者になります。
ある日、仕事先がたまたま自分の実家の近くだったことから、主人公は子供の頃、友達の牛田さんちで過ごした時間を思い出します。
友だちん家のごはん
幼少期の私はコミュ障で友達が少なかったため、あまり経験はありませんが、友だちの家にあそびに行くと、おやつを出してもらったことは覚えています。
家ごとに特徴があるんですよね。一人っ子のかわいい女の子の家では、クッキーやジュースを出してもらったけ。
そして割と「他所様の子ども」には良いものを出してくれた気がします。
でも、牛田家は友だちの家というより、親戚の家のような気軽さです。おやつも夕飯の残りだったり、インスタントラーメンに調味料を適当に足して作ったり。
おじいさんがテレビの前に陣取っているのも、一階が工場で二階が居住スペースのお家も昭和によくありました。
この辺の描写は昭和世代には懐かしく「あったあったそういうこと!」と思いながら聞いていました。
そして、彼女はそこで「食べたいものを作って食べていいんだ」という事を覚えます。そこには、彼女の母親の影響があったんじゃないかな。牛田家とは真逆の、人を見下すタイプだったから。
その後、大人になり「食べたいものを作る」暮らしを手に入れた彼女は、仕事の帰りに牛田家の前を通りかかるのですが…。
この話、牛田家側からの視点でも読んでみたいな。

