『団地のふたり』は50代の幼なじみ二人の団地スローライフを描いた作品。2024年にNHKでドラマ化されました。
『団地のふたり』あらすじ
奈津子と野枝(ノエチ)は団地で育った保育園の頃からの幼なじみ。昔はそれなりに活躍していたけれど、今は実家の団地暮らし。奈津子はフリマアプリ、ノエチは非常勤講師で生計を立てている。
老人ばかりの古い団地では50代の二人はまだまだ若手。今日も近所のおばちゃんたちに頼まれ事をこなしてお小遣いをもらう。
時にはケンカをしたり、こたつでゴロゴロしたり、のんびりだらだらと暮らしていくのだった。
団地の疑似田舎体験
『しあわせは食べて寝て待て』という漫画でも、主人公が大家さんや団地の人々と関わっていく様子が描かれます。ご飯を食べに行ったり、野菜を分けてもらったり。
『団地のふたり』でも、野枝は奈津子の部屋でご飯を食べているし、ご近所さんの雑用を引き受けるなど、団地の中には普通よりも濃い交流があります。
これって、なんだか田舎みたいですね。お裾分けとか、近所の家でお茶をするのは田舎でよく見られる光景ですから。
古い団地は、関係性の濃い疑似田舎のようなものかもしれません。
はみだし者たちの幸せ
奈津子と野枝(ノエチ)は、昔はそれぞれ活躍していたものの、人気が低迷したり、派閥抗争で大学での地位を追われたり。
正直、人生の負け組に位置しています。
でも、自分たちを「はみだし者」と言いつつも、幸せそうなんですよ彼女たち。
私は仕事が減った時、自分のプライドが奪われたような気がしてただただ不安でした。
でも、奈津子とノエチがキャリアやプライドを気にせず、団地(実家ライフ)を楽しんでいるんですよ。
そんなふたりの姿をみて、「そんなに無理しなくてもいいのかも」と感じ、なんだか肩の荷が下りた気がしました。
成長し続けなくても、キャリアを重ねなくても、幸せはあるんですね。
続編もありました。こちらも読みたい。