私が文庫解説を読む理由

小説イメージ 本にまつわる話

文庫解説とは、文庫の巻末に添えられた作者以外の人物によって書かれた解説。あまり意識していないけれど、そこには解説者による本への愛と深い理解が詰まっているのです。(そうじゃない時もあるけど)

解説を読む本、読まない本

以前、BSの読書番組「あの本、読みました?」で文庫解説特集がありました。朝井リョウ先生が文庫解説について熱く語られるのを見て、「そうか、文庫解説って読むべきなんだ」と気がついた私。

あれ?でも今まで何冊かは解説も読んできたよな?

文庫解説を読む本と、読まない本の違いってなんだろう…?

と、考えたところ、どうやら「作品への名残惜しさ」であると気づきました。

世界観にワクワクするファンタジー、優しくも面白い日常風景を描いた小説。そして感動する言葉が綴られたエッセイ…。

どれも「もっと読みたい」と思う名残惜しさを感じました。そして、その本を少しでも長く味わうために解説を読んでいるんだと気がついたんです。

最も印象に残った文庫解説

その中でも私が最も印象に残った解説が『精霊の守り人』です。

ふだん、解説を読んでいると文が難解だったり、小説の内容と異なる解釈も多かったりであまり印象に残らないのですが、これはすごかった。

母国語で読める、私たちが読むべきファンタジーにようやく出会えたー。

この一言で『精霊の守り人』の物語とその感動を的確に表してくれています。

ごくまれにですが、こんな宝石のような言葉がみつかるので、文庫解説読みはやめられません。

著:菜穂子, 上橋
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