『イクサガミ 神』では、蠱毒もいよいよ最終局面。仲間と引き離されたた愁二郎たち。デスゲームの行きつく先にあるものは…。
ここ数日はSNSも動画も見ず、ひたすら物語と向き合っていました。 今村先生、凄まじくも面白い作品をありがとうございました。
※若干の匂わせ、ネタバレを含みます。
蠱毒とは
蠱毒の最終段階。それは東京中を巻き込んだ危険な「追いかけっこ」でした。主催者はある目的を達成するため、東京の市民を巻き沿いにして愁二郎たちを捕縛しようとします。
そのため、双葉と愁二郎は別々に行動せざるを得ず…。
最終局面ですからね。たくさんの人が死にます。読むたびに泣きそうになりました。
でも、彼らは彼らの信じる道を貫いた。それが伝わったので彼らの旅路を最後まで見守ることができました。
きっと、読者である私も、彼らと一緒に旅に加わっていたから。
彼らの信念が多くの人を動かし、戦いの外でも彼らをバックアップしています。特に、愁二郎の元上司、不破さんのかっこいいことといったら…!
機関士の平野さんといい、こういういぶし銀の方たちが『イクサガミ』を支えているんですよね。
京八流と朧流
『イクサガミ 』では、蠱毒の謎と並行して愁二郎たち京八流の兄弟たちと、彼らを追う化け物・朧流の幻刀斎との死闘が描かれます。
それと同時に、彼らが継承した技の相性や、歴史に隠された秘密に迫っていきます。
また幻刀斎の正体を兄弟で徐々に暴いてくんですが、それが彩八から四蔵、四蔵から愁二郎へと託されていきます。
…そして最後、みんな、いるんですよね。そこに。
双葉という存在
『イクサガミ 地』での行動を見て、私は双葉を「十二国記の泰麒みたいな子」と、認識していました。でも、もしかしたら彼女は巫女だったのかもしれません。
実際、Netflixの『イクサガミ』では、双葉が神楽を舞うシーンがでてきますし。
戦神を地におろして平和を願う巫女。だから、彼女は最後まで剣を抜かなかったんじゃないかな。双葉の力は信じる心であり、それによって愁二郎も、彩八も響陣も変わっていったから。
特に、最初は双葉を嫌っていた彩八とは最後、本当の姉妹のように心を通わせていました。
二人で協力して幻刀斎に挑むシーンは胸が熱くなりました。次に生まれ変われたら、仲の良い姉妹になっていてくれ…。
戦神VS童神(あるいは童夢)
天明刀弥はまさに、子どもの残酷さと神の強さを持つ男でした。彼は子どもが興味本位で昆虫の足を引きちぎるように、相手を屠っていきます。
この子をみていると、無骨がまともに見えてくるんですよ。
これまで登場した、猛者たちも玩具のように弄び、飽きたら捨てる。大友克洋の『童夢』みたいな。
でも彼は、神の力を持っていても圧倒的に「心」が足りていなかった。だから「心」を持つ戦神に勝てなかったんじゃないかな。

