BAR追分は、お酒のように、読者を心地よく酔わせてくれる物語です。
『BAR追分』あらすじ
新宿三丁目の交差点付近、昔は追分と呼ばれた場所の裏路地は「ねこみち横丁」と呼ばれている。
種々雑多な店がひしめいくねこみち横丁のどん詰まりには「BAR追分」という一軒のバーがあった。
猫のデビイに導かれるように、ねこみち横丁を進み、BAR追分にたどり着く。「追分」とは、分かれ道のこと。人生の行く道に迷う人々が「BAR追分」を訪れ、新たな道を選んでいく。
脚本家志望の青年・宇藤は、ねこみち横丁のホームページ製作が縁で、ねこみち横丁の管理人としてここに住むことになった。
BAR追分は昼はバール(食堂)で夜はバーという変わったお店。宇堂はBAR追分に訪れる人のさまざまな人生を垣間見るようになる。
ねこみち横丁に住みたい
この本を読んでおもったのは、「この横丁に住みたい」ってことでした。
バーには猫、個性的な横丁のおっちゃんたち、住人専用の秘密の銭湯。バールの店長・桃ちゃんの美味しそうなまかないに、夜のバーでのおいしいお酒。
そして、謎の美女・BAR追分オーナー…。
ああ、こんな横丁、実際にあるのだろうか、今度新宿へ行ったら探してみようか。でもきっと、猫のデヴィが気に入った相手でないと、辿りつけない、そんな気がします。
伊吹有喜さんの作品は本当に好きだ。