映画『南極料理人』の原作、『面白南極料理人』を読みました。
平均気温-50℃、ウイルスもいない南極・ドーム基地。
映画ではドテラだけで自転車に乗るドクター。極寒の中、みんなでパンツ一丁で記念写真をとる。
そんなシーンは映画だけで、まさか本当にそんなことはしていないだろう。映画上の演出なんだろうな、と思っていたら…。
やってたんです実際に!それどころか映画以上に過激に!
- 超極寒の中でのドラム缶風呂
- 焼いてからすぐ口に入れないと凍りついちゃうバーベキュー
- 雪の中は温かいということで、穴を掘って自分を埋める
各研究機関や名の知れた施設から派遣されてきた技術者や学者さんたちなのに、この破天荒ぶり。
水が貴重なため、ヒゲボーボー、髪は伸び放題のおっさんたちの繰り広げています。
ストレス解消は食事
しかし、昭和基地から1,000キロも離れたドーム基地。そこでたった9人で過ごすのですからストレスもたまりがち。
そんな時、西村さんは何かと理由をつけては宴会を開き、みんなの気持ちをほぐしていきます。
南極では食事くらいしか楽しみがないせいか、結構高級な食材を持っていけます。
時には高級牛肉やフォアグラ、蟹などをふんだんに使ったゴージャスな料理をつくったり、映画でも登場した中華のフルコースをつくったり。
隊員の誕生会も、ミッドウィンター祭りも映画では1回だけでしたが、実際は誕生会だろうと、ちょっとしたことがあればすぐ宴会に。
ミッドウィンター祭りはフルコース以外にも、各隊員が腕をふるうイベントが延々一週間も続いたのだそうです。
-70℃の世界
しかし一歩基地から出ればそこは-70℃。夏至から数カ月は太陽も出ない世界。一つのミスが命取りになることも。
燃料が不足し、備蓄場所からの搬送するための車が動かない!
そんな時、映画にも登場したドックがトライアスロンで鍛えた体で-70℃の中、人力で燃料の入ったドラム缶を見事転がして基地まで運ぶことに成功します。
ほんとすげえな、このおっさん。
南極での生活の他、食材として何を持っていくか決める仕事もあり、これも興味深かったです。卵の缶詰や冷凍じゃがいもなんてのもあるんですね。
