『また 団地のふたり』藤野千代

団地 小説感想
団地

50代女性の団地ライフを描いた『また 団地のふたり』。出世や成功がなくたって、友達と美味しいものがあれば、人生は案外楽しい。

著:藤野 千夜
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『また 団地のふたり』あらすじ

なっちゃんとノエチは同じ団地に住む幼なじみ。なんだかんだあって実家の団地に戻り、今も暮らしている。

団地内でとれたイチゴやびわをもらったり、台湾映画の鑑賞会をひらいたり。

ふたりは早世した親友・空ちゃんの絵本をつくるため、なっちゃんが絵、ノエチが物語を担当することになったが、いっこうにできる気配はない。

そんな二人の団地スローライフも相変わらず。

相変わらずのふたり

『また 団地のふたり』はたいした事件もおこりません。二人の日常をたんたんと、でもおもしろく描いているだけ。だがそれがいい。

特に何も変わらない生活を送る二人とは対象的に、近所の佐久間のおばちゃんはジャズ・ミュージシャンの推し活をはじめています。

ドラマ『団地のふたり』でも、元気なシニアがなっちゃんとノエチを振り回していましたっけ。

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個人的に最も好きだった場面が空ちゃんのお母さんになっちゃんとノエチがエコバックをあげるところ。

空ちゃんのキャラクターをプリントしたエコバックを「母の日として」あげるんです。

娘が亡くなってから一度も母の日を祝われなかった空ちゃんのお母さん。嬉しかっただろな。

半径数キロの世界

なっちゃんは交通機関が苦手なため、行動範囲は家の近所のみ。どうしても、というときは唯一酔わないノエチの運転で遠出する。

私はいろいろなところに出かけるのが好きなので、なっちゃんの生活はさぞ、不自由だろうなあ…。と思ったら、案外楽しそうなんです。

そういえば画家のモネも各地を旅して回ったのに最終的には「自分の庭が一番」みたいなことを言っていたし。

案外遠くにいかなくても、身の回りで楽しいことってあるのかも。

前作『団地のふたり』はこちら

著:藤野 千夜, イラスト:北澤 平祐
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