前回は烏妃と、烏妃である寿雪、双方の正体が判明しました。しかし、烏妃と烏連娘娘にはさらなる秘密があるようです。
『後宮の烏 2』あらすじ
妃でありながら皇帝の妻ではない烏妃。彼女は女神・烏連娘娘を身に宿し、不思議な力を使うことができる。
実は烏妃は、皇帝と並び立つ存在であるため、帝の高峻は彼女を「友」として扱う。
「烏妃は孤独でなければならない」という掟があるが、寿雪の周りには彼女を慕うものたちが集まっていた。しかしそれを快く思わない者もいる。そして、また、烏妃の命を狙う存在も現れる。
烏妃の孤独と寿雪の不安
誰とも関わることができないため、幽鬼を相手にするしかなかった烏妃。そんな寿雪に高峻は「幽鬼を救うことで、その家族を救っている」と諭し、彼女の周りに人が増えることを喜びます。
それは、先代の烏妃、麗娘が寿雪を慈しんで育てたのと同じ愛情だと。
高峻や九九(じうじう)、衣斯哈(いしは)など、大事な人ができたのは、孤独な寿雪にとって喜ばしいことですが、彼らが危機に陥るとは力のコントロールがきかなくなることに不安を覚えます。
烏妃と烏連娘娘(ここからネタバレ)
さらに秘密や謎が隠されている烏妃と烏連娘娘。
烏連娘娘はもともと遠方から来た来訪神であり、初代烏妃の香薔がその身を烏連娘娘を封じる器とし、代々そのシステムが受け継がれていったらしい。
だから、新月の夜に烏連娘娘の魂が烏妃から離れると、恐ろしい激痛がともなうのですね。
烏妃の命を狙う「梟」もまた遠方の神であり、彼によって烏連娘娘は霊を弔う神だということが判明します。だから、烏妃は死者を送ることができるのでしょう。
それにしても、まだまだ謎が多い烏妃の存在と、高俊と寿雪の今後はどうなるのか。
高俊の腕の痣はなにか災いをもたらすのか。
宮中でも権力の駆け引きがはじまりそうですし、二人の交流を快く思わない物も出てきて、ますます続きが楽しみです。