『炎の戦士 クーフリン』は、ケルト神話をモチーフにした壮大な冒険譚。神と人との間に生まれた英雄クーフリンの、冒険と戦いの物語です。
ドルイドに戦士、魔法と伝説の武器。ファンタジーやゲームの源流がここにあります。
『炎の戦士 クーフリン』あらすじ
太陽神とアルスター(アイルランドの昔の地名)の姫との間に生まれたクーフリン。
幼い頃から戦いの才能を発揮し、刀鍛冶クリンの猟犬を仕留めたことで「クーフリン」と呼ばれるようになった。
赤枝騎士団の一員として数々の戦いに勝利を収める。しかし、彼には「名を残すが、若くして死ぬ」という予言があった。
魔法使い、女戦士、巨人…。数々の敵を討ち果たしたクーフリン。しかし、悪辣なメーブ女王の策略により、たった一人で数千の軍勢を相手にすることになり…。
ファンタジーの源流
解説によるとクーフリンは、ギリシャ神話や日本のヤマトタケルに共通する要素を持っているそうです。
確かに神話の英雄って、神の血を引き、美しくて圧倒的に強い。そして悲劇的な最期を遂げるものが多いですよね。
クーフリンも外見は黒髪の美少年なのに、戦闘力が増すと化け物のような姿になり、一人で敵を駆逐していくというチート能力はファンタジー小説のよう。
そして、「英雄色を好む」とあるように、とにかくモテる。敵の女戦士や後に妻となる姫、他国の王妃までが彼に夢中になるのです。これもまた、ファンタジーにありがち。
また、女騎士や女王が多く登場します。クーフリンが最初の師匠も女騎士でしたし、女王の方が継承権を持ち、権力を握る様子が描かれています。
これも現代のファンタジーに近い感覚かもしれません。
神話から見るケルト社会
物語では、ケルト人の生活や王や騎士の在り方について描かれています。
- 騎士ごとにある禁忌を破ってはならない(そのため窮地に陥ることも)
- 一番強い騎士には、「英雄の取り分」という良い肉が与えられる(それが時に争いの種に)
- 牛はめちゃくちゃ大事な財産(奪われると戦いになる)
他にも、物語では「炉ばた」という言葉がよく出てきます。当時の家は中心に炉があり、煮炊きを行っていました。
家政を司る妻を娶ることを「俺の炉ばたに連れいていく」と表現されているのが印象的でした。
- 『第九軍団のワシ』…ローマ・ブリテンシリーズ一作目。マーカスが軍の象徴・ワシを探す旅
- 『銀の枝』…ローマ・ブリテンシリーズ二作目。マーカスの子孫たちの物語
- 『ともしびをかかげて 上』…ローマ・ブリテンシリーズ三作目。奴隷にされたアクイラの受難
- 『ともしびをかかげて 下』…成人したアクイラはサクソン人との戦いへ
- 『ケルトとローマの息子』…ケルトの氏族に育てられたローマの少年・ベリックの成長譚
