『落とした指輪を出品されて 警察沙汰になった話』岸田奈美

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家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』の岸田奈美さんによるエッセイ。

内容はほぼタイトル通りなんですが、メルカリ、エルメス、警察を巻き込んだ一代スペクタクルとなっております。

『落とした指輪を出品されて 警察沙汰になった話』とは

それは、岸田奈美さんが母親と二人でエルメスの指輪を買いに行った時のこと。亡き父がよく母に宝飾品を贈っていたのを覚えていて、大人になって母親に指輪をプレゼントをすることに。

ええ話や…(ここまでは)

しかし、車に乗り込むドタバタの際、うっかり母の指輪を置き忘れてしまった奈美さん。探しても見つからず、店にも在庫がない。

仕方がないのでメルカリで中古品を探したら、なんと、自分が落とした指輪が出品されていて…。

勉強になる警察沙汰

岸田奈美さんのエッセイは、ご自分の体験が元になっているものが多いのですが、この方、とにかくいろいろなトラブルに巻き込まれます。

空港のトイレで札束の詰まったリュックを拾ったり、旅行直前に家の隣が火事になり、部屋が水浸しになったり。

今回も、自分の買った指輪が出品されるとは…。しかし、奈美さんは転んでもただでは置きません。購入するふりをして証拠をあつめ、警察に相談。

警察の指導でエルメスにも連絡。あいにく、指輪にシリアルナンバーはなく、意気消沈したところ、エルメスからある有力な情報がもたらされる。

鋼の錬金術師アームストロング少佐と、初老の執事が去り際に放つ一言のような「はっ!」とするひらめきを放つ言葉。

ここの表現が最高なのでみんな読んでほしい

ほんと、この人の言葉のセンス最高だわ。

証拠を集めてなんとか犯行を立証するものの、意外な壁が立ちふさがり…。

このあたりの警察とのやりとりが非常に勉強になります。

  • 被害届よりも被害相談の方が手続きが簡易なので警察がすぐ動ける
  • 刑事裁判では、訴状に被害者の住所氏名が明らかにされる(!)
  • 示談の場合も被害者の住所氏名が明らかにされる(!)

日本の裁判、やばすぎる。うっかり個人情報さらしたら犯人側に逆恨みで攻撃されかねないやん。

そして、最後には意外なオチがついていて…。

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