『小野寺の弟、小野寺の姉』は片桐はいりさん、向井理さん主演で舞台化・映画化された原作小説です。
『小野寺の弟、小野寺の姉』あらすじ
早くに両親を亡くし、ずっと2人で暮らしてきたより子と進の小野寺の姉弟。しっかりものの姉・より子と、人見知りな弟・進。ほっこりと日々を過ごしてきた2人の生活にも変化が。
姉・より子は想い人の浅野からデートに誘われ、弟・進も、郵便の誤配達がきっかけで元カノに雰囲気の似た薫と出会う。果たして、小野寺姉弟に春はくるのか…。
不器用でやさしい姉と弟
映画と基本的な設定は変わらないものの、進くんの恋愛があまり発展しなかったり、言い間違いの平松先生は回想だけだったりと、出来事や登場人物が若干変わっています。
でもその分、より子さんや進くんの性格や性分であったりとか、小野寺家の日々の様子や周りの人々との日常の描写が多くて、小野寺姉弟の世界がよりよくわかるようになっています。
そして、姉と弟がどんなに相手を思いやっているかが伝わります。
姉も弟も不器用でその思いをうまく伝えることができないのだけど。だから、自分の恋愛も後回しにしてしまう。
でもきっと、伝わる人には伝わるはず。
いつかまた、より子さんと進くんに好きな人ができたなら、姉弟の関係をちゃんと理解してくれる人であってほしい、と願わずにはいられません。