先日、Threadsのフォロワーが100人になりましたので、記念に100にちなんだお話をご紹介します。
中島京子さんの『夢見る帝国図書館』の中で、登場人物が幼い頃読んだ本を大人になって探すエピソードありました。
そういえば、わたしにもあったのです。子供の頃読んでもう一度読みたいけれどタイトルがわからない本が。
ひとつは「カバに羽が生えていて、羽カバは卵で生まれる」という話。
もうひとつは「ぞうが大好きな男の子が100匹ぞうを集めた時、ぞうのサーカスに招待される」話です。
それがこの、『100ばんめのぞうがくる』でした。

『100ばんめのぞうがくる』あらすじ
たつおくんはぞうが大好きで、身の回りのあらゆるものがぞうであふれています。
誕生日のプレゼントに家族からぞうのついたスケッチブックやじょうろ、手袋などをもらいました。
それで合計が99匹。あと1匹そろうと何かが起こるらしく、ぞうたちはざわめいていま。けれど、最後の1匹がなかなかそろいません。
ある日、おじさんの三郎さんがお土産にくれたキャラメルのおまけに、小さなぞうがでてきました。
これで百匹。ぞうたちは夜、眠っていたたつおくんを起こして、ぞうのサーカスに招待します。
あいまいな記憶と大人の感想
なにせ子供の頃に読んだものなので、今読むと随分と印象がちがいます。
- アップリケのぞうをつけたり、手袋を編めるおかあさんの手芸スペックすごい
- 男が家庭を顧みない昭和時代にしては、お父さんが子供に絵を描いてあげたり優しいな
などと変なところに感心したり。
おじさんがキャラメルをくれたのは、プレゼントを忘れた代わりじゃなかったかな?あと、ぞうのサーカスの絵は見開きで描かれていたような…?
今回わたしが読んだのは「改装版」なので、もしかしたらわたしが読んだのは絵本バージョンなのかもしれません。
なにせ思い出の記憶ってあいまいで、その後の体験から改変されることもありますから。
そして昔は、思い出の中の本(しかもタイトルを忘れたもの)を探すのは大変な作業でした。
けれど現在では、検索エンジンにキーワードを入れれば大抵のことは調べられます。
それはとても嬉しいことなのですが、こどもの頃の印象がおとなになって違うのと同じように、真実がわかると少しさみしい気もします。