芸術家たちは、お菓子が大好き。『民芸お菓子』では柳宗悦をはじめ、濱田庄司や棟方志功など、芸術家たちに愛された各地のお菓子を紹介しています。
中にはパッケージのデザインや開発まで巨匠たちがプロデュースしたお菓子もあります。
確かにお菓子は大量生産が可能で、民衆が日々の生活に必要とする品であり「用の美」でもあるのですね。
この本では全国各地の民芸お菓子を取り上げていますが、特に民芸運動がさかんだった京都には、棟方志功や黒田辰秋などが関わったお菓子が多く登場しています。
私も以前、旅行の際に黒田辰秋が手がけた鍵善良房で葛切りをたべたり、進々堂でパンを買ったりしたものです。
また、富山の林昌堂では民芸運動を行っていた吉田佳介氏が菓子の形から味までプロデュースを行ったそうで、「ひしきりこ」というお菓子には切子ガラスのデザインが応用されています。
なかでも「くろみつ玉天」は、吉田佳介氏だけでなく、棟方志功も関わっていて、包み紙のデザインなどを手がけています。
『民芸お菓子』という本は、お菓子とパッケージのデザインが美しくて、ずっと眺めていても飽きない本です。
現在では通販でほとんどのお菓子を取り寄せることができますが、いつか、この本を片手に全国各地の民芸お菓子を食べに、旅に出たいものです。
十万石まんじゅう
埼玉銘菓・十万石まんじゅうは、版画家の棟方志功が「うまい、うますぎる」と実際に言ったことばが今でもCMで使われています。
埼玉県民ならほとんどが覚えているCMです。

