『温故知新で食べてみた』は、昭和初期の『主婦の友』に掲載された奇想天外なレシピを再現した本。
作者の山本直味さんが実際に当時の料理を再現し、食べた時の感想も書いています。
今より洋食が珍しい時代だったからでしょうか。「なぜ、そうなった…?」と驚くレシピや、食べて見ると意外と美味しかった組み合わせなど。
キテレツなレトロ家庭料理の数々が掲載されています。
その奇想天外なレシピは、テレビ番組でもとりあげられるほど衝撃的なものも…。
何故そうなった?奇想天外レシピ
奇想天外なレシピの代表格と言えば、表紙にも使われている「干物のポテサラ詰め」です。焼いた干物の中にポテトサラダを詰めたインパクトの強い料理ですが、お味は案外美味しいのだとか。
そのほかにも
- どんぶりにうどんを貼り付ける作業が大変な割に、もっさりした味の「鮭のカップ蒸し」
- ベスト・オブ・奇想天外。美味しいものを集めても美味しくならなかった「カステラのゼリー」
- もはや甘いミートソース「トマト汁粉」
など、今では考えられないようなレシピの数々。
これらをすべて作り、なおかつ食べてみたという、作者の山本直味さんの探究心と好奇心が素晴らしいです。
キュウリを揚げたり炒めたり
私がこの本を読んで印象的だったのが、キュウリを揚げたり炒めたりする料理が多いことです。
- キュウリのクリームシチュー…水っぽい
- キュウリのコロッケ…意外に美味しい
- キュウリの炒め煮…バター醤油味で美味しい
- 魚の胡瓜ソース…水臭く、川の匂いがする
キュウリというのは95%が水分ですから、油での調理は大変そうなのですが、なぜ、昔はこんなにキュウリを加熱調理たのか。
私がテレビで見たところによると、「ズッキーニの代わりとして」使われたという説がありました。
しかし、ズッキーニはカボチャの仲間なので、形が似ているとはいえ、キュウリでの代用は難しそうですが…。
うちの小さな女中さん
昭和初期、14歳の女中・ハナちゃんと、女主人令子さんの日常を描いた『うちのちいさな女中さん』でも、『温故知新で食べてみた』で紹介された奇想天外洋食が紹介されました。
しかし、料理上手のハナちゃんをもってしても、「私にはまだ早そうですね…」と作るのを断念しています。
物語の中の架空の料理、作家の料理エッセイ、歴史の中の料理など。

