『中世ヨーロッパのレシピ』では、ファンタジーの舞台である中世ヨーロッパ世界の料理を、当時の調味料を使って再現しています。
中世料理は「肉の丸焼き」など豪快な料理ばかりかと思いきや、実はおいしそうなレシピがたくさんありました。食材やレシピは現代とほとんど変わりません。
ただし、現代とまったく異なるのが「調味料(スパイス)」と「ハーブ」です。
砂糖はスパイス
とにかく、砂糖は貴重品。中東などからの輸入に頼っているので王侯貴族など、一部の富裕層しか使うことはできませんでした。
「少量しか無い=貴重品」なのでスパイスの部類に入るんですね。
中世ヨーロッパでもケーキやパイなどスイーツもあったのですが、ではどうやって甘さを出していたかといえば、「蜂蜜」です。
蜂蜜は砂糖よりも比較的手に入りやすかったので、蜂蜜を使ったレシピも。
古代ローマでは砂糖そのものがなかったので、甘みはもっぱら蜂蜜頼み
特に「蜂蜜酒」と聞くと、ファンタジー好きの人はワクワクするのではないでしょうか。蜂蜜酒、一度呑んでみたいものです。
果物などもあったのですが、現代に比べると酸味が強いため、揚げたり煮込んだりして使ったそうです。(レモンのフリッターなんて料理もある)
教会とハーブ
薬草は、治療やポーションづくりなど、ファンタジー世界でも大活躍するアイテムです。そんな重要なハーブは中世では主に修道院で作られました。
用途は薬用だけでなく食用や美容なども。現代でも修道院のハーブづくりをルーツに持つ香水や石けんなど作られ、人気を博しています。
ろうそくの火で食べる晩餐
『中世ヨーロッパのレシピ』の作者は中世料理研究のほか、中世の世界を研究されています。
本書では、料理レシピの他に、中世の食事風景も再現しています。中世楽器の音楽会や蜜ロウのロウソクの灯で食事したり、中世の貴族の気分が味わえそう。
暗い夜、ろうそくの淡い灯の下で食べる晩餐。これはよりファンタジー世界が身近に感じられそうです。
物語の中の架空の料理、作家の料理エッセイ、歴史の中の料理など。

