『オルタネート』加藤シゲアキ

オルタネート 小説感想

オルタネート』は高校生限定のマッチングアプリ・オルタネートを巡る青春群像劇。登場人物たちがみんな愛おしい。

ずっと読みたかった加藤シゲアキ作品。気がついたら、夢中でページをめくっていました。

新潮社
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今まで読んだことがないタイプの青春小説

架空のマッチングアプリ・オルタネートがでてきますが、主体はあくまでも学生たち。

オルタネートを盲信するの凪津(なづ)もいれば、過去の出来事から利用を避ける蓉(いるる)もいる。あるいは退学して使えなくなってしまう尚志(なおし)。

そんな三者三様の三人を主軸に、彼らの挫折と成長、そして恋愛が描かれます。

設定もキャラクターも、今まで読んできた青春小説とは一線を画す物語でした。暴力と友情でもなく、部活に青春を捧げるでもなく、我が道を行くわけでもない。

みんな賢いし、ちゃんとしているんですよ。でも、それでも、自分ではどうにもならない悩みとか葛藤とかを抱えていて。

それがオルタネートで出会った人や、偶然に出会った相手から影響を受けながら変わっていく姿に感動を覚えました。大人ではなかなかこうはできない。

物語の終盤、文化祭や料理コンテストで三人がそれぞれの場所で奮闘する様子が、カメラが切り替わるように次々と描かれていきます。

やがて最後に三者三様の物語に決着がつくのですが、ここのシーン、臨場感がすごかった。

加藤シゲアキさんのこと

テレビの歌番組とかでお見かけするアイドルの印象が強かったんです。

でも作家の有川浩さんがエッセイで「これからも書いてもらいたい」と絶賛していたのを読んだり、今村翔吾先生と仲良かったり。

周囲からもたらされる情報から、いつか読んでみたいと思っていた作家さんでした。そして、今回『オルタネート』を読んで「他の作品も読みたい!」強く思う作家さんになりました。

それにしても、歌もダンスも芝居もできるアイドルでありながら、これだけクオリティの高い作品が作れる加藤シゲアキさん、天才だわ。

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