『しゃばけ』シリーズの作者、畠中恵さんの最新シリーズ『まんまこと』。
『しゃばけ』の若だんなとちがって、「お気楽者」と称される町名主の跡取り息子が主人公。庶民の悩みや問題を解決していきます。
『まんまこと』あらすじ
名主とは、江戸時代、奉行所で裁ききれない民事事件を取り扱い捌きを行う権限をもつ家柄。
実は麻之助、昔は親も自慢の息子であったが、ある「切ない出来事」をきっかけにして、違った方向へ曲がってしまったらしい。
親には頭を抱えられるが、麻之助はどこ吹く風。日々飄々と生きている。
しかし、どうやら事件の方が麻之助をほおっておかないのか、次々と問題が持ち込まれる。
町人の揉め事を解決する麻之助
人と人のごんぐらがった問題を名主の息子である麻之助が解決してゆきます。しかし、自分自身の秘めた思いには、なかなか決着をつけることができないでいます。
そもそも、麻之助が「お気楽もの」になったのには、幼なじみへの複雑な思いを燻らせているから。
でも、お気楽もので仕事をサボりがちですが、麻之助の発想は柔軟で、あんがい事件をうまく解決してゆくのです。
『まんまこと』は『しゃばけ』と違って登場人物たちが少しずつ変化していくのが面白いですね。これからの麻之助に、どんな出会いがあるのでしょうか…。
ドラマ『まんまこと麻之助裁定帳』
NHKでドラマ化された『まんまこと麻之助裁定帳』。シリーズ『ときぐすり』の前半部分までがドラマ化されています。
福士誠治さんのひょうひょうとした麻之助、桐山漣さんのイケメン清十郎、趙珉和さんの男らしい吉五郎のトリオが痛快でかっこいいドラマでした。

