Audible版『板上に咲く』原田マハ 渡辺えり

棟方志功 オーディオブック
棟方志功

『板上に咲く』のAudible版を視聴。オーディオブックの朗読は、紙の本とは違う魅力にあふれていました。紙と朗読の表現がそれぞれ違っているので、同じ物語を2倍楽しめた気がします。

オーディオブックで読む『板上に咲く』

『板上に咲く』のあらすじはこちら

版画家・棟方志功の人生を、その妻、チヤの視点から描いた『板上に咲く』。私は紙の本で先に読んだのですが、棟方志功やチヤさんの方言のセリフをどうしても音で聞きたくなってしまいました。

Audible版では俳優の渡辺えりさんが朗読を担当。ナレーション、棟方志功、チヤ、東北の人々。津軽弁に標準語など、人物や時間経過にあわせて変化していく言葉遣いが素晴らしかった。

さらに朴訥で情熱的な棟方志功のセリフに、芸術への熱とその感動がビシビシ伝わってくるんです。紙の本では詳細な描写、音の本は情熱、それぞれ違う魅力を感じられました。

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渡辺えりさんの朗読

もともと『板上に咲く』はAudible版が最初に作られました。

渡辺えりさんはインタビューで「方言(東北弁)でなにかをやりたい」考えていたそうです。そこへ『板上に咲く』の依頼が来て、二つ返事で引き受けたのだとか。

聞いてみて本当に、渡辺えりさんでなければ表現できないお話だと思います。朗読を超えた音の演劇を聞かせてもらいました。

オーディオブックを聞いた感想

私はふだん、本は紙か電子書籍で読んでいます。そのため、小説を「聞く」のは今回が初めてでした。

以前、オーディオブックは自己啓発本は聞いたことがあるのです。でも正直、思ったほど情報が頭に入りませんでした。

なんだかラジオを聞いているような感覚で、ついつい聞き流してしまうんですね。だから『板上に咲く』を聞く時も一抹の不安がありました。

しかし、渡辺えりさんの朗読の素晴らしさ、原田マハさんの物語の力が素晴らしすぎて、聞き入ってしまい、思わず降りる駅を逃がしてしまうほど物語に没頭できたのです。

オーディオブックはまったく新しい「読書の楽しみ」を私に与えてくれました。今度はどんな本を聞こうかな。選ぶのが今から楽しみです。

Audible以外のオーディオブックも試してみたくなりました。

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