『鼓笛隊の襲来』 三崎亜紀

鼓笛隊 不思議
鼓笛隊

最近の異常気象で、大型台風が被害をもたらしているため、台風より「鼓笛隊」なら、少しは被害が少ないかな…なんて思ってしまいます。

三崎亜記さんが描くこの世界では、鼓笛隊が台風のような自然災害として、時折人々に被害をもたらすものとして描かれています。

著:三崎亜記
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廃墟建築士」を読んでから三崎ワールドの不可思議な魅力にとりつかれてしまいました。幻想と現実が奇妙に入り混じった世界。

もし、パラレルワールドがあるとしたら、どこかにこんな世界が存在するのではないでしょうか…。

不可思議な三崎亜紀ワールド

「鼓笛隊の襲来」では、表題作品以外にも、不可思議な世界を描いた短編が掲載されています。どれも日常とつながっているのに、どこかおかしい。

私たち側から見たら、これらの世界は奇妙にみえるかもしれません。けれど三崎ワールドの人々も私たちと同じく悩んだり、切ない思いをしたり、奇妙な世界で普通に懸命に生きています。


たとえ「世界」が違っても、人間がやっていることなんてそう変わらないんですよね。

・戦後最大規模の鼓笛隊に遭遇する家族「鼓笛隊の襲来」
・記憶の不確かさを描いた「彼女の痕跡展」
・労働者の覆面着用の権利について「覆面社員」
・本物の「象さんすべり台のある街」
・背中に「突起型選択装置(ボタン)」を持つ女。
それを押したら…
・姿が見えても、会うことがない家族が暮らす「欠陥」住宅
・近くいのに「高く」て会えない「遠距離・恋愛」
・いるけれどもいないもの。それを見つけてしまった「校庭」
・いなくなってしまった人を思う「同じ夜空を見上げて」

私が好きなのは「鼓笛隊の襲来」です。大型で勢力の強い鼓笛隊に遭遇することになった、ある家族の物語。

作中では「戦後最大の鼓笛隊」「勢力を弱めながらマーチングバンドへと転じる」といった表現で表される鼓笛隊。

実際にこんな鼓笛隊がやってきたら、なんともやかましそうですね。

三崎亜記作品

廃墟建築士

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