伊坂幸太郎さんの『バイ・バイ・ブラックバード』が太宰治の『グッド・バイ』 をモチーフにしていると聞き、こちらも読んでみました。
『グッド・バイ』はゲス不倫男と、怪力で美人の女が、男の愛人たちに別れを告げに行く物語です。キヌ子が痛快でかっこいい!
『グッド・バイ』あらすじ
闇市で儲け、10人もの愛人をかかえていた雑誌編集者の田島。田舎の妻子を呼び寄せるため、女達と別れる決心をする。
そこで闇商売で知り合ったキヌ子という女に女房のふりをしてもらい、女達と別れることを思いつく。
しかし、キヌ子の傍若無人な態度に振り回されがち。意を決した田島は、彼女をものにして言うことを聞かせようとするのだが…。
太宰嫌いが気に入った太宰作品
私はもともと、太宰が大っ嫌いでした。女にだらしがないし、なにかっちゃあ自殺したがるし。
小説を書かなければほんと「人間失格」なヘタレ野郎だと思ってたので。
太宰の小説もどうせ陰々滅々としてるんだろうから、読みたくもないわ!
…と、今までそう思っていたのですが、「グッド・バイ」は意外にもテンポが良くて、ユニークであっけらかんとした、面白い小説でした。
とにかくもう、キヌ子のキャラクターがかっこいい。
誰もが振り返る美人なのに、怪力で大食漢で口汚い。
耐えかねた田島が酒に乗じて襲おうとすると、いきなりぶん殴って放り出す!
いや~、読んでいて痛快でした。戦後まもなくの時代なのに、キヌ子は男性に依存せず、逆に田島を手玉に取るところがよかった。
『グッド・バイ』 は未完の小説と聞いていたので、さぞ中途半端で終わっているかとおもいきや、未完とはいえ話がきちんと収まっていて、次の展開が気になる感じで終わっている。
むしろこれで完結といわれても納得できる感じの終わり方でした。
文豪作品を映像化したBUNGO-日本文学シネマ-
『BUNGO-日本文学シネマ-』は文豪たちの小説をドラマ化したテレビシリーズ。「グッド・バイ」は歌手の山崎まさよしさんと、女優の水川あさみさんが出演。

