「みえるとかみえないとか」は、目が見えないとはどういうことなのか、見える人とどう違うのか。
ヨシタケさんにかかると、見えても見えなくても、大人でも子どもでも、違った世界はこんなにも面白くできるんですね。
残念がられる「普通の人」
この絵本の主人公は宇宙飛行士。調査でいろいろな星に行きます。
ある時、目が3つあって「自分の後ろが見える」人たちの星に行った時のこと。その星の人々から「うしろが見えないなんて、かわいそう」と言われます。
ここで価値観の逆転がおこります。
私たちが目の見えない人に対しての感想を、今度は「普通の人」が言われることに。
宇宙飛行士の少年は、それまで行ったいろいろな星のことを思い出します。
足が長い人、体がやわらかい人…。
そういう場所では「自分のふつう」が不便になってしまうんです。
のりもののようなもの
見えるとか見えないとか、そうした特徴は「のりもののようなもの」とヨシタケさんは書いています。
自分と違うと「よくわからないから」「ちょっと きんちょうしちゃう」。
けれど、おたがいの工夫や失敗を教えあったら、きっといろいろな発見があるかもしれない。
個人的に好きなのが、三つ目の星の人はテストを受ける時に後ろが見えないよう、目をいっこしか使っちゃいけないルールです。
足が長い人、短い人、大人やこども、いろんな「へー!」という発見で面白がれるといいですね。
ここ数年、盲目の漫談家・濱田祐太郎さんがR-1ぐらんぷりに優勝するなど、これまであった意識の壁みたいなものが少しずつ取り払われている気がします。
ちがうところを おたがいに おもしろがれば いいんだね。
ヨシタケシンスケさんは伊藤亜紗さんの『目の見えない人は世界をどう見ているのか』を読んで、この絵本を描いたそうです。

