カリスマ女性作家の、知的ガチトークバトル『古典夜話:けり子とかも子の対談集』白洲正子、円地文子

十二単 対談集

古典夜話: けり子とかも子の対談集』は、名随筆家であり、骨董収集家で目利きの白洲正子、古典文学に造形の深い小説家・円地文子。

この博識な女流文学者2人が語る古典・芸術よもやま話です。解説はなんと、坂東玉三郎さま。

著:円地 文子, 著:白洲 正子
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対談ではおふたりとも何気なく話しているようですが、内容はかなり高レベル。これはお互いが深い知識を持っていないと成立しない。

相手の質問に対して「わからない」ってことがあまりない。

必ず何かしらの応えを返しているんです。「知識がない」と言いつつも、会話の中に膨大な知識量を感じさせる。

なんだこの知的ガチトークバトルは…!

高貴な女性、下世話な話で盛り上がる

「悪口」や「こきおろし」は女性の会話に必要不可欠なアイテムです。そして、かたや伯爵令嬢、かたや大学教授令嬢という、やんごとなき女流作家も下世話な話は好きなようで…

役者の品定めや演技のダメ出し、男色(BL)など。話題多岐にわたって盛り上がっています。

しかしそこは知識と教養で裏打ちされているため、それほど下世話には感じないんですね。男色にしても歴史や文学、芸術性の高い高尚なものとして語られています。

中村勘三郎を目利きする

役者批評では若かりし頃の18代目中村勘三郎を見て「あの坊やは名優になる」。

と、その才能を評しています。

果たして彼女たちの予言(?)は当たり、勘三郎さんはその後、その名が知られる歌舞伎の名優となりました。

歴史、宗教、能、源氏物語

能に造形の深く、日本各地をフィールドワークで飛び回る白洲正子。源氏物語深い知識を持ち、歌舞伎の戯曲もてがける円地文子。

実際に研究、体験した教養人の話題は、ユーモアにあふれてわかりやすく、一般の知識のない私のような読者にも噛み砕いて教えてくれます。

たとえば「能」という古典芸能は難しくて近寄りがたい感じでしたが、、白洲正子さんの解説には親しみが持てました。

  • 能には幽霊とか人外しかでてこない
  • 生身の人間があちらの世界に行くためにはまず酒盛りをする

男しか参加できな宗教的な行事に関しても、性を差別ではなく「役割」として捉えている感じなんです。

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