『孟嘗君と戦国時代 』は春秋戦国時代の歴史・風俗を学べる本です。十二国記のベース、古代中国の参考書としてもおすすめ。
東の大国・斉の名相・孟嘗君が活躍した戦国時代を、当時の歴史的背景やエピソードを含みつつ解説されています。
古代中国時代の特徴
古代中国の人物はいくつものあだ名や別名があり、時に本名さえわからない場合があります。
春秋戦国時代の悪女・夏姫も夫の氏と実家の性をあわせた呼び名です。
それが春秋戦国関連の本読み進めるのにいつも苦労するとことです。けれどこの本では宮城谷先生の噛み砕くようにわかりやすく解説をしてくれています。
戦国時代とは、力が弱まった盟主国(周)を中心に、諸国が覇権を争っていた時代。その群雄割拠な様子は、日本の戦国時代にも共通します。
いくつもの国が並び立つ様子は、十二国記のようですが、現実の古代中国では国同士ががっつり争っています。後に、この戦乱を制したのが『キングダム』で知られる秦の始皇帝です。
本の中には歴史や逸話のほか、孔子、墨子、孫子などの思想家についても触れられています。
こういった学者たちを国に招いて養うのが、王や宰相のステイタスだったようですね。
孟嘗君とは
孟嘗君という人は斉の宰相の息子で、幼い頃から聡明さを讃えられていました。しかし、母親の身分が低かったため、庶民の生活の実態に通じていたそうです。
彼の食客(貴族が養う、才能のある人物たち)の内には、ならず者や盗賊もいたそう。
あるとき孟嘗君が秦から逃げる際に、関所・函谷関を越えるとき食客のひとりが鶏の鳴きマネをして朝を偽り、無事函谷関を通ることができた…。
との逸話があります。
それが時代を経て平安時代の日本・清少納言の和歌にもつながっているのだから、歴史って面白いな。
夜をこめて 鳥のそら音は はかるとも よに逢坂の 関はゆるさじ
中国戦国時代の特徴まとめ
- 英雄よりも名君が多い
- 国の権力争いが高じて、公子(王子)や宰相が他国に亡命。そのまま宰相になったり、自国と他国、両方の官吏なったりもする。
この、「他国の公子が亡命してその国の官吏になる」というのは、十二国記8『黄昏の岸 暁の天』での泰麒救出に関わるエピソードにも通じますね。

