『麦本三歩の好きなもの 第三集』。いよいよ三歩の物語も完結。三歩の生活にも新たな変化が訪れます。個性的な新キャラも登場。
麦本三歩の好きなところ
私が思う麦本三歩の好きなところは、他人の好きを否定しないこと。
今回、登場した新キャラ「普通の先輩」。
さいしょは普通に見えた先輩。しかし実は、タトゥー持ちでポリアモリー同性愛者で女装男子と同居しているという、とんでもないエピソードの持ち主。
そんな世間的な普通とはかけ離れた先輩でも、三歩はあえて「普通の先輩」と呼び続けることにしました。だって、先輩にとってはそれが普通だから。
彼女のいいところは、どんな相手の立場になって想像して、寄り添おうとすること。
でも、時々周りを見ないで突っ走るので「もうちょっと冷静に考えなさいよ」と言いたくなるのですが。
「好き」を大事に生きること
今回、私が最も衝撃を受けたのが夫婦別姓の話です。前回、健全なピクニック合コンで知り合った恋人・にいやんと結婚を前提として同棲することになった三歩。
でも、彼女には自分の苗字を変えたくない理由がありました。それが「麦本三歩」という自分の、大好きな名前。
仕事や家庭の事情以外で、「自分の苗字が好きだから」って理由で別姓を望む主人公に、「そういう理由でもいいんだ!」と目からウロコでした。
なぜなら昭和の女である私は、結婚当初、寂しさはあったものの「苗字を変えるのはしょうがない」と思っていたから。そして夫は妻が苗字を変えるのを当然だと思っていたから。
そうか、結婚も別姓も「好き」で選択してもいいんだ。
正直、「好き」だけで思いを貫くには大変な課題だけれど、三歩たちなら大丈夫でしょう。
Audible感想
麦本三歩シリーズを通して、悠木碧さんの朗読の素晴らしさにやられました。麦本三歩のキャラクターとしての可愛らしさや状況に応じたナレーションの変化など。
ただの朗読には収まりきらない、素晴らしい朗読をありがとうございました。

