『麦本三歩の好きなもの』は図書館職員の麦本三歩の日常を描いた短編集。
主人公の三歩がかわいい。『この世界の片隅に』のすずさんみたいな人。ちょっとぼーっとしてて、食べ物が大好きで本が大好き。
そんな三歩の日常はというと…。
私は麦本三歩が好き
小動物のような動きで見ていて飽きない麦本三歩。
「~でしゅ」とよく語尾を噛むのも面白い。天然で食いしん坊でドジっ子。職場のみんなにも愛され、失敗して落ち込んでも、また同じ失敗をしちゃう。
そんな能天気な愛されキャラ。と思いきや、意外と情に厚い一面も。
自殺まで思い詰めた友人の告白に、「君の気持ちはわからない」「そんなに辛いなら死んでもいいよ」と、非情に思える言葉をかけます。
けれどそれは、「大丈夫だよ」といった、うわべだけの慰めじゃなく、相手の立場とか気持ちとかを受け止めた言葉なんです。
美人の友人には、その美貌ゆえの苦労を知っていて、その上で大事に思っている。
欠点はたくさんある子だけれど、こういうところがあるから、みんな三歩が大好きなんでしょうね。
Audible版『麦本三歩の好きなもの』
声優さん好きで本好きの方は、ぜひAudible版『麦本三歩の好きなもの』を聞いてください。すばらしいので…!
朗読は『薬屋のひとりごと』で猫猫(マオマオ)役の悠木碧さん。
なにがすごいって、朗読を超えてるんですよ、悠木碧さんの朗読が。
例えるなら、「声だけのアニメ」みたいな。
麦本三歩が美味しそうに食べたり、怒られてしょんぼりしたり。そんな顔が脳内でアニメ映像が見えてしまうんです。
三歩の脳内ことば「てへぺろ」とか「てーへんだてーへんだ!」とかの表現がもうアニメなんですよ。
一流の声優さんが演じると、こんなにもキャラクターが生き生きとするのか…。と、またしても声優さんの朗読に度肝を抜かれたAudibleでした。
Audibleは「気になってたけど読んでなかった本」がたくさん聞けて月1,500円。単行本一冊の値段で何冊も楽しめます。

